歯列矯正 - have orthodontic treatment.

スピード矯正

スピード矯正で短期間治療

歯の矯正には、通常2~3年という年月がかかるのが普通ですが、矯正を希望する人の中には留学を控えていたり、就職や結婚式に間に合わせたい、何年も待てない、という人もいるでしょう。
スピード矯正は、これまで数年かかった矯正を、最短なら半年で終了することのできる方法です。

「アンカーインプラント」と「コルチコトミー」という二つの方法がありますが、最先端の技術を用いた高度な治療であるために、日本でこれを正しく行えるドクターはまだまだ少ないと言われています。

アンカーインプラント

矯正治療は、移動させたい歯だけを簡単に動かせるわけではありません。周囲の歯を固定源とし、そこからワイヤーを引っ張って、少しずつ移動させます。その場合、作用と反作用の関係で、固定源となった歯にも、移動させたい歯からの力がかかってしまい、矯正したい歯が移動すると同時に、周囲の歯も多少動いてしまう可能性があります。それを最小限に抑えるために、一本ずつ、時間をかけて移動させていくため、矯正には時間がかかるのだといえます。
ところが、アンカーインプラントという方法では、動かしたい複数の歯を一度に移動させることができます。固定源を周囲の歯ではなく、ビスやプレート、デンタルインプラントといったより強固なものに設定することで、動かしたい歯の移動を確実に、周囲の歯の移動を最小限にすることができるからです。
アンカーインプラントは、矯正治療の期間中にビスやプレートをあごの骨に埋め込む「ビス型」「ミニプレート型」と、一般的な「デンタルインプラント」を用いた方法があり、それぞれ長所や短所があります。

ビス型
わずか直径1~2ミリの小さなビスを、上下のあごの骨に埋め込んで固定源とします。ビスはしっかりと骨に刺さっているため、歯を固定源とするよりも安定して、移動のための力をかけやすくなります。
ビスが小さく、埋め込む場所を選べることから、繊細な移動ができ、またビスを埋め込めばすぐに矯正をはじめることができます。しかし、その小ささが弱点となり、多数の歯を一度に動かすことができないのが欠点です。
ミニプレート型
ミニプレート型は、T型・Y型・I型といった形のプレートを、上下のあごにスクリューネジで留めて、矯正を行うものです。
固定源としてはかなり強固なので、複数の歯を移動させたり、これまで困難だと言われていたさまざまな歯の移動がしやすくなります。
ただし、ビス型に比べ、取り外しの際の手術がやや複雑になるので、注意が必要です。頬や歯肉には毛細血管の血流や神経網の張りめぐらされているため、治療を行うドクターにも高度な技術が要求されることは間違いありません。
デンタルインプラント
デンタルインプラント=人工歯根は、ブリッジや入れ歯ではなく、失った歯の代わりに生体親和性の高いチタン製の人工歯根を埋め込み、それを土台にして人工の歯を取り付けます。インプラントは、歯槽骨にしっかりと埋め込み癒着させるため、かむ力はブリッジや入れ歯以上ですし、また、セラミックスを用いることで自分の歯の色に近い自然な色や形の歯を作ることができます。
そうやって取り付けられた歯を固定源として利用しようというのがこの方法で、固定源として安定しているだけでなく、矯正終了後も取り外す必要がないため、条件さえ合えば非常に効率の良い治療法となります。

アンカーインプラントのメリットとデメリット

アンカーインプラントの最大のメリットは、やはり矯正の期間が大幅に短縮されることでしょう。
また、技術的に困難な症例にも用いられ、例えばこれまで抜歯を余儀なくされていたような歯でも、抜かないで治療することが可能になった例もあります。
デメリットとしては、やはり最新治療の処置料、高価な器具や材料の使用などで治療費が高くなることが挙げられます。健康保険の適用外となるため、治療費の負担は大きくなるのがつらいところですが、数年かかる治療を短縮することで、精神的な負担は軽くなるかもしれません。どちらを優先させるかは、患者さんの自由です。
むしろ、こういった高度な技術を身につけたドクターが少ないことが最大のデメリットで、神経や血管が複雑に入り組んだ口内を扱うわけですから、ドクター選びは慎重に行わなければなりません。
新しい治療だということで、熟練した技術や知識のないままに診療項目に掲げているドクターも出てきています。必ず充分に説明を受け、納得してからでなければ治療を受けないようにしましょう。

コルチコトミー

少し前までは、成人の歯列矯正は不可能だと考えられていました。なぜなら成人は、発育過程の子どもと比べると、歯を支える歯槽骨の表面にある皮質骨が非常に緻密で硬いために、歯の移動が難しいからです。また、せっかく矯正した歯列も戻りやすく、骨が硬いことからくる移動時の違和感も、成人の歯列矯正における問題点でした。
コルチコトミーは、「皮質骨切除術」のことをいいます。つまり、硬い皮質骨にほんの数ミリの切れ目を入れて、内部の柔らかいスポンジ状の海面骨にもひびを入れて、歯根が納まっている海面骨ともども動きやすくしよう、という方法なのです。

コルチコトミーのメリットとデメリット

このコルチコトミーの導入によって、矯正期間は通常の4分の1から半分に短縮されます。しかも、骨折と同じ原理で、一度切った骨は回復すると以前より強固になるともいわれています。
また、従来の治療では抜かなければならなかった歯も、歯の自由な移動が可能になったコルチコトミー技術で抜かずにすむケースが多くなりました。矯正中の痛みや違和感が軽減されたり、矯正後の後戻りが縮小されるといったメリットもあげられます。
さらに舌側矯正と組み合わせれば、短期間で確実な矯正を実現することができるでしょう。
デメリットは、アンカーインプラントと同じく、この手術を行えるドクターが極めて少ないこと、そして料金も通常の矯正治療の約2倍はかかる可能性があるということです。コルチコトミーは、「皮質骨切除術」の名のとおり、手術です。親知らずを抜くときと同じくらいの短時間の処置ですが、神経や血管の集まる口内の手術をするわけですから、熟練したテクニックと高度で豊富な専門知識が要求されることは言うまでもありません。日本では、こうした施術ができる医院はまだ限られているのが現状で、くりかえしますが、ドクター選びは慎重にしなければなりません。

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